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病んだ瞳の君に捧げる とても優しい恋の歌 いつまでも其処にいるつもりなら それはそれで構わないけれど いつまでも底にいるつもりなら 空は空で君を見捨てるよ 最果ての園で君を見つけたら その時君は虚ろな声で言うのだろう 「私を殺して……」 確かに僕の手はいくつもの命を奪ったけれど それには全て意味があった けれど意味を持たない君を殺す理由を 僕は到底見つけられないよ 紙の端で切った傷がいつまでも指に残るように 君の存在はとても微かで 手首の傷が諦めと共にやがて塞がってしまうように 君の気持ちはいつも危なげで 罪を告白する代わりに 臆病な君は腕に十字架を彫る 溢れる血液を聖水に 切り裂くナイフを聖杯に 一滴一滴を大切に 小さな君は小さな唇を濡らす 卑猥な桃色の唇を 淫靡な紅に染めてゆく 晴れた青空の嘘臭さを君は嘲笑するけれど 曇った空の現実味に君は安堵するけれど そんなことではいつまでも這い上がれないと 君は嘆くんだね 密やかに 傷だらけの手を光に透かして 滴り落ちる鮮血が目映く煌めいたら そうだね その時は君を死なせてあげるよ 醜い君が 最も美しく輝くその瞬間に |